映画『立派なこどもの育てかた』出自?育て方?大人のエゴ?

●洋画(主にアメリカ),立派なこどもの育てかた

映画『立派なこどもの育てかた』レビュー・考察

こんにちは☆lenoreです。

今回は、不思議なタイトルでずっと気になっていた映画『立派なこどもの育てかた』について書こうと思います。

一応私も親なのでね笑…このタイトルは気になっちゃいますよね👀



Nurture is above nature.(氏より育ち)

科学者夫婦のベンとキャサリンは

「性格や将来を決めるのは、遺伝か環境か?」という論争に答えを出そうとし、

 

●実子のルーク●
科学者夫婦の子芸術家に

●養子のマヤ●
人の背中を土台代わりにして、その上からチェーンソーで板を切ろうとするような(危ない💦)若干抜けた感じの家系の子賢い子に

●養子のモーリス(マヤとはまた別の家系)
攻撃的・暴力的で怒りっぽい家系の子平和主義者に

…となるように育てて「人は何にでもなれる・出自は関係ない」ということを証明しようとします。

 

わたし的には「遺伝か環境か?」という論争自体は気になる部分ではありましたが、

おそらく子どもを実験台にしていること自体に不快感をおぼえる方もいらっしゃるかもとも思います🤔

 

ベンとキャサリン夫婦の肩を持つわけではないですが…💦

キャサリンが実験について「ピアノを弾けるよう習わせたり医者やアスリートにしようとしたりするのと変わらない」と言っているように、

基本的にポジティブな理念で行おうとしているものなので

そこを乗り越えて映画の最後まで観ると、少し印象が変わるかもれません😮

パブロフの犬の様に単純な反応のためではない…という意味です)



実験は成功か?失敗か?
【この段落以後、内容について言及があります】

私個人の見解では!この実験、手段はかなり微妙だけど、結果的には成功だと思います

 

子どもたちが一度両親と離れて心理治療施設に入った時には

●ルークは施設のアーティスト集団に参加したり
●マヤは勉強の才能を発揮したり
●モーリスはボクシングクラブのレフェリーのボランティア(まさに過度なケンカの仲裁=平和主義)をしたり

彼らが自発的に楽しく参加していることは、↑上に書いた当初の目標と大筋で合ってるんです

 

そして、子どもたち本当に心優しい…😭✨

完全な実験にするために山の奥の別荘という社会と隔離された空間でしか育っていなかったのに、

心理治療施設にすぐ馴染んでいたのがすごいと思いましたし、

自分たちが実験台にされているということを12年間近く知らなかったのに、

迎えに来たベンとキャサリンたちにあのくらいの反抗で済んでいる事自体すごいし…。

なんてピュアなんだと驚きました。

(私だったら正直「どの面下げて来るんだ!」位怒ると思う😫💦)

 

もちろん、子どもたちの元々の資質・心の奥から自然に湧いてくる優しさもあります。

それに加え[怒りっぽい人が多い家系の子だったモーリスが、自分たちを“実験台”にした両親に再び会っても、小さい頃のように手を出していない]ことなどを考慮にいれても、

ベンとキャサリンたちが作ってきた“家族・家庭”というのは、そこまで猛烈に悪いものでもなかったんじゃないかな?=一定程度成功なんじゃないかな・愛をもって育んだものの結果なんじゃないかな…と私は思います。

 

「証明したい!」が強すぎて「その時その時の子どもたち自身をまず見る」ということがちょっと欠けていたけどね😮😣



まとめ

結局一番大人のエゴ満載だったのは、ベンとキャサリンの理論へ資金を出資したガーツですね😐

 

利益のための(出自に関係なく人は何にでもなれるということを証明するために)
倫理に反する行動の(自分たちの子どもを実験台にするという行動を)
合理化(ガーツの偽ポルトガル人情報もあって、まだ実験を続けようとする)

という仮説で、ベンとキャサリンの実験を利用した別の実験を同時にしていたんですから…😣

「人の家族を何だと思ってるんだ‼」って感じですよね😱

 

こんな感じの内容ですが…映画の雰囲気はすごく好きな感じでした◎

映画冒頭のベンとキャサリンそれぞれの家系の紹介は映画『アメリ』の冒頭っぽくて可愛かったです。

 

原題は『Birthmarked(生まれつきのあざ)』。

それ自体は消えないし、自分が自分であることを証明するものではあるけど、それをどう捉えるか🤔?

生まれた後の育ち・他の人との関わり・自由な遊び・動物を慈しむ気持ち…

全てのものが絡まってその人らしさがだんだんと形成される=出自は関係ない!と私は思います💪🏻

 

※子どもたち3人は結果的に…
●ルーク…映画監督に(芸術家にさせようとしていた)
●マヤ…大学を中退しバックパッカーで86もの国を旅する。現在は動物開放の前線で活動家をしている(賢い子にさせようとしていた)。
●モーリス…弁護士に。女子レスリング協会の法律顧問に就任。裁判で負けたことがない(平和主義者にさせようとしていた)。
と成長します☆

やっぱり大筋で合ってる!氏より育ち!



作品詳細

原題:『Birthmarked』

2018年の作品

監督…エマニュエル・ホス=デスマレ
脚本…マーク・トゥリン

●ベン(マシュー・グッド)…科学者
●キャサリン(トニ・コレット)…科学者。ベンの妻
●ルーク(ジョーダン・プール)…実子
●マヤ(ミーガン・オケリー)…養子
●モーリス(アントン・ギリス・エーデルマン)…養子
●ガーツ(マイケル・スマイリー)…ベンとキャサリンの理論への出資者
…他。

(参照:ウィキペディア 英語

予告編


↑映画『立派なこどもの育てかた』予告編  英語版 (eOne ANZ You Tubeチャンネルより)

 

読んでいただきありがとうございました🎥



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