映画『プリデスティネーション』レビュー│面白かったが…女性としては観るのがキツいシーンも。

こんにちは、lenoreです!
今回は映画『プリデスティネーション』について書こうと思います。
プリデスティネーションとは、
pre(予め、前もって)destination(目的地、行き先)=運命・宿命という意味の単語。
鑑賞後はまさに「運命」「宿命」「輪廻」という言葉が思い浮かびました。
綿密に作り込まれた作品
この作品、ぼーっとした気分ではとても観られないほど難解でした💦
でもすごく面白かったんです。
難解さと面白さ。
この2つが両立するというのは、それだけ脚本が作り込まれているということかなと思います。
ゆっくりページをめくりながら紐解いていく…まるで上質な推理小説を読んでいるような感覚でした。
…ただ!
映画の中盤辺りまでは、特に女性は内容的に観ていてあまりいい気分がしないかも。
「観ているのがキツい」「しんどい」に近いかな。
観ていてキツかったポイント
【この段落以後、内容について記述があります】
↓まだ観ていない方のためにネタバレ回避数段空け↓
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ジェーン、ジョン、バーテンダー、フィズル・ボマーはすべて同じ人でした。
途中で「女性器も男性器もある人」と分かったのが突飛な感じがしましたが、最後まで観て合点がいきました。
そして、私がこの映画を観ていて何が辛かったかと言うと…
ジェーンは小さい頃からずっと自分に違和感を感じながらも、やっと愛する人と出会い愛し合う
→しかし彼は突然失踪
→でも彼との愛情の証であるお腹の子を大切に育てようと決意する
→出産後、突然医者から「実はあなたの体には女性器・男性器両方ありました。帝王切開手術中どうしても母体に危険が及びそうになったため、子宮を取りました」
私「えええええー!望まない手術に近いじゃない!」
初めは取り乱したが「自分はいずれ男性名に改名しないといけないから」と腹をくくり、娘に自分の名前「ジェーン」をつけ大切に育てることを誓う
→2週間後、新生児室にいた娘が何者かに連れ去られる
私「き、キツすぎる…」
連れ去りの犯人は見つからない。
→そんな中ジェーンは3度の手術を受け男性になるための練習をしはじめる。男性ホルモンを摂取し少し低くなった声で「はじめまして。私はジェーン(女性名)です」と泣きながら話す。
私「😭😭😭😭😭」
季節が過ぎ、だんだんと体つきや髪型が男性っぽくなったジェーン。
→服を脱ぎ、まじまじと自分の体を見つめてから(男性器はあるけど帝王切開の跡もある)、便器の前に立ち用をたそうとする。
→男性器から尿が出た時に自虐的に微笑むジェーン。
私「……そうだよね、もうそこから出るんだよね…」
→その後ジェーンはジョン(男性名)になる。
この【女性から男性になるいきさつ】を観るのがとても辛かったです…。
同じ風に思われた方、いらっしゃるかな?
永遠の輪廻
最後まで観て感じたのは「これは…愛ゆえに続く永遠の輪廻なのでは?」ということでした。
映画ラストのジョンのセリフ、
「ただ一つ分かるのは、お前は俺にとって最高ってことだ。お前がひどく恋しい」に表れていますよね。
もし平穏なお話にしようとするなら、
●ジェーンとジョンを会わせなければ
●交渉させないようにすれば
●過去にいかなければ
●そうすれば無限ループから逃れられるのでは?
…とも思えなくもないんですが、どちらも結局会いたいんです、お互いに。
辛いけれど繰り返してしまう、それがこの2人の愛だということだと思います😭
まとめ
映画『ターミネーター』の【カイルが未来から過去に行き、そこでサラ・コナーと出会って恋に落ちたからジョン・コナーがいる】の全て同一人物版と言えばいいのかな…?
カイルたちも愛し合うからこその運命って感じですもんね。
特に女性は途中観るのがキツくなる内容ですが、
ストーリーの綿密さに思わず「いやぁ…これはすごい!」と感嘆の声をあげました。
結末が分かっていても、何度か観ていろいろ確認したくなる映画です。おすすめ!
作品詳細
原題:『Predestination』
2015年日本公開
監督/脚本… マイケル・スピエリッグ、ピーター・スピエリッグ
●バーテンダー…イーサン・ホーク
●ジョン/ジェーン…サラ・スヌーク
…他。
(参考:映画.com )
予告編
↑映画『プリデスティネーション』予告編 (シネマトゥデイ 公式 You Tubeより)
読んでいただき、ありがとうございました🎥