映画『ぼくと魔法の言葉たち』レビュー│エコラリア全開の自分の娘と重なり涙

こんにちは☆lenoreです!
今回は、映画『ぼくと魔法の言葉たち』について書こうと思います。
ディズニー作品が大好きな自閉症の青年オーウェン・サスカインドくんを追ったドキュメンタリー映画。
セリフのエコラリアを話すオーウェンくんを見て、同じく自閉症をもつ自分の娘の姿と重ねてしまいました😭✨
「ジューサーボーズ」
主人公のオーウェン・サスカインドくんは、2歳ころまで簡単な会話ができていたのですが、
3歳を目前にした頃、突然言葉を話さなくなってしまいます。
心配したご両親が病院へ連れて行くと、オーウェンくんは広汎性発達障害・自閉症だということが分かりました。
私の娘は、自閉症に加えて、生まれて以降の発達(特に言語面)がゆっくりなんですが、
オーウェンくんのように短い会話が出来ていたのに、途中で消失してしまうというのは、
周りの方はもちろん、オーウェンくん本人も辛かったんではないかと思いました。
しかし、オーウェンくんの"沈黙"の期間が長く続いた後、
家族でディズニー映画『リトルマーメイド』を観ていた時にオーウェンくんが言った
「ジューサーボーズ」
という言葉によって、少しずつ状況が変わっていきます。
リトルマーメイドの中のセリフ「ジューサーボーズ」とは一体何の言葉のことだったのか?
この映画を観たらきっと「そういうことか!」となると思います。
自分の意志を持たせて言っているエコラリア
オーウェンくんと同じ様に、セリフの口調そのままを話す娘を見ていて思うのは、
「自分の意志や意味を持たせて言っているエコラリアもあるのでは?」ということです。
私の娘は、CMの細部やアニメの次回予告に至るまで、
ほんの少ししか観ていないものでも、細かいところまでよく覚えています。
そして気になったシーンや好きなセリフをただ繰り返し言うだけではなくて、
「言いたかったことそれだよ!合ってるよ!」という時に=自分の意思を伴っている時に、
「しぇいかい(正解)!」などと、アンパンマンのDVDに出てきたセリフを使って話してくれるんです。
それがどんなにキャラクターの喋り方・抑揚のままであっても、
ふとした時に、場面にぴったり合ったセリフを言ってくれると、
親としては「娘の気持ちが分かったかも!」と本当に嬉しい気持ちになります。
そしてついついこちらも「助かったぜ!」とセリフ調で返してしまいます😂
この映画を観て、一つ一つの単語自体がセリフと全く同じであっても、
その時の状況によって、言葉の意味合いがだいぶ変わってくるなと改めて感じました。
ディズニーが異例の使用許諾
この映画、合間のアニメーションがとても美しかったので、
ドキュメンタリー映画としてだけでなく、美しい映像作品としても心に残りました。
ディズニー作品って結構権利関係厳しいと思うんですが、
この映画は、内容に感動したディズニーから異例の使用許諾を得ているんですよね(映画公式サイトより)。
実際のディズニー映画と一緒にスクリーンに映るものなので、
合間の映像もすごく気合が入っているなと感じました。
まとめ
自分の娘について考える時に参考になって、本当に観て良かったなと思います。
特にオーウェンくんのご両親やお兄さんが将来について悩む様子にとても共感できました(特に親亡き後のこと)。
本人がぶつかる現実=壁もちゃんと描かれています。
「その子・その人の目線に立って話しかけてみる」という意味では、
自閉症の子をもつ方だけでなく、いろんな方にとって何か気づきがある映画だと思います。
気になった方は、ぜひご覧になってみてくださいね☆
作品詳細
映画『ぼくと魔法の言葉たち』Amazon Prime Video
原題:『Life, Animated』
2017年の作品。
第89回アカデミー賞 長編ドキュメンタリー賞 ノミネート。
監督…ロジャー・ロス・ウィリアムズ
●オーウェン・サスカインド
●ロン・サスカインド
●コーネリア・サスカインド
●ウォルト・サスカインド
(全てご本人)
…他。
(参考:映画.com )
予告編
↑『ぼくと魔法の言葉たち』 予告編 (シネマトゥデイ You Tube チャンネルより)
読んでいただき、ありがとうございました。





