映画『アグネスと幸せのパズル』没頭するのもほどほどに…。

●洋画(主にアメリカ),アグネスと幸せのパズル

映画『アグネスと幸せのパズル』レビュー・考察

こんにちは☆lenoreです。

今回は映画『アグネスと幸せのパズル』について書こうと思います。

 

私自身小さい頃パズルにハマっていた時期があったのと、

2020年に惜しくも亡くなられたイルファン・カーンさん出演ということで、気になって観てみました!



誕生日会が象徴する“ボタンのかけ違い”

主人公アグネスが自宅で誕生日会の準備をするシーンから始まるこの映画。

部屋の飾りつけをしたり豪華なケーキを作ったり…

忙しく動くアグネスを見ながら「これは誰の誕生日会なのかな?」と思っていると…

なんとアグネス本人の誕生日会😳

 

その家庭ごとの習慣というのも無くは無いと思いますが

自分の誕生日会を
自分で豪華に
自分でゲスト用の料理も準備して
自分だけがせっせかっていうのは…

正直あんまり楽しくないですよね?🙄💫

実際アグネスも、あまり心から楽しんではいない様子でした。

でも私の印象では、パーティの様子を見て

「アグネスの環境って全然幸せそうじゃないな」という訳でもなかったんです

 

夫のルーイーも、息子のジギーとゲイブも、そして親戚や友達も…皆嬉しそうにアグネスを祝っている…(せめて準備一緒にしなよだけど🙄笑)

特にゲイブは、敬虔な生活過ぎて俗世間を知らなすぎる母アグネスを心配してiPhoneをプレゼントしていて、

「あぁお母さんのことが気になっているんだな、親孝行だな」と私から観たらそう感じたんですが…

「ラジオがあるから情報は分かるし天気も窓の外を見れば分かる。あなたが使って」

と受け取りを断られてしまって、むしろゲイブの方が可哀想なほど🤔

 

そして先を観すすめていくと、生活圏という意味でも、個人的な思考の意味でも

アグネスの世界がいかに狭いかというのが分かってくるんですが…

家族間で徐々に起こってくる“ボタンのかけ違い”は、決して夫だけ・息子たちだけの問題ではなくて、

アグネスの気持ちの問題も大きく影響しているよなぁ…と思うところも🤔

 

まあでも、アグネス自身が生真面目で敬虔なカトリック教徒であることや

ルーイーが昔ながらの価値観の男性であることなどを考慮に入れると

同じ女性として気持ちわからなくはない部分もあるけど…うーん😓💦



没頭できることがあるのは大事。でも…
【この段落以後、内容について記述があります】

誕生日会でエミリーおばさんがプレゼントしてくれた1000ピースのグソーパズル

もらった翌日になんとなくやってみたところ、

色の違いがあまりない至って普通の世界地図の絵であるにも関わらず、アグネスはあっという間に完成させます

 

映画内で具体的な時間の言及はなかったですが

昼の家事の間に一度完成させ→バラして→もう一度完成していたので相当早いんじゃないかと思います。

(1000ピースって私だったら何日もかかる)

 

自分の才能に気づいたアグネスは、エミリーおばさんにパズルを買ったお店を教えてもらい、

そこへパズルを買いに行ったことをきっかけに、パズル大会の前チャンピオンロバートと出会います。

そして2人1組で挑むパズル大会に向けた、ロバートの新しいパズルパートナーだった関係性が、次第にお互い惹かれ合う関係に…。

 

イルファン・カーンさんならそりゃ惹かれるよ!だってセクシー過ぎるでしょ!!

…っていうのは実際思いましたが笑、

「“没頭”しすぎるのもダメですよ、ほんとにダメ」

私はこちらの方を強く感じました。

 

だって…結果的に皆報われないわ切ないわ…良いことってパズル大会で優勝したことくらい?

電話口でパズル大会優勝を祝ってくれる息子たちに対し、心から笑って返事を返せないアグネス…

そんなの辛すぎる😭💦

 

確かに夫ルーイーにも足りないところはあったと思うけど

銀行にお金を借りてでも家族のために懸命に自営業を続けて、

アグネスに相談された通り別荘も手放して…。

(最終決断前にアグネス一言お話は必要だったと思うけどね💦)

 

そんな彼が、妻アグネスに「ロバートと一線を越えた」なんて面と向かって言われて…男泣き…。

さすがに可哀想すぎるよこれは…。

 

そして最後は、アグネスが長年が行きたかったモントリオールへと一人で向かうシーンでパタッと終わり。

息子たち・特に兄のジギーは“何があってもお母さんの味方だよ”という感じだったので

息子たちのために心まではモントリオールに持っていってしまわないでほしいなと感じました…🤔



まとめ

映画の中で

「何度はめる場所を間違えたとしても、最後には1枚の絵が完成する。この極致を他の何で味わえる?」

…とロバートは言っていましたが…。

 

パズルには完成が必ずある、でも一つでも欠ければ完成しない。

家族には完成なんてない、でも欠けている部分を補い合って生きていくことが出来る。

そして!

“火遊び”は若いうちに! “没頭”はほどほどに! “視野”はなるべく広めに!

…私の中のまとめはこれに尽きました😅

作品詳細

原題:『Puzzle』

2018年の作品(2010年公開の映画『幸せパズル』のリメイク)

監督…マーク・タートルーブ
脚本…オーレン・ムーヴァーマン、ポリー・マン

●アグネス(ケリー・マクドナルド)…主婦。あるきっかけで自分のパズルの才能に気がつき、のめり込んでいく。
●ロバート(イルファン・カーン)…パズル大会の前チャンピオン。パズルを通じてアグネスと知り合う。
●ルーイー(デヴィッド・デンマン)…アグネスの夫。自動車修理工場を経営している。
…他。

(参考:公式サイト, 映画.com

予告編

↑ Puzzle | Official Trailer HD (2018)  英語版 (Sony Pictures Classics You Tube 公式チャンネルより)

 

 

読んでいただきありがとうございました🎥